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カイ二乗分布曲線のグラフの作り方

Excel のグラフを用いてカイ二乗分布曲線を作成する方法を紹介します。

概要

自由度mのカイ二乗分布曲線は次の式で表されます。

カイ二乗分布を表す式

カイ二乗分布曲線の形は自由度の値によって変わります。Γ はガンマ関数で、次の式で表されます。

ガンマ関数を表す式

これから紹介する方法を用いて下図のようなカイ二乗分布曲線のグラフを作成します。手順は1から14まであります。

Excel 2013 を用いた場合

カイ二乗分布曲線(Excel 2013)

Excel 2003 を用いた場合

カイ二乗分布曲線(Excel 2003)


Excel 2013 を用いた場合

データの作成

1. カイ二乗分布曲線のグラフ用データを作成します。下図のように自由度、x、f(x) の欄を用意します。今回は自由度を10とします。

データ範囲の作成

2. カイ二乗分布に従う確率変数は0以上の値をとるので、xの値を0から0.5刻みで40まで作成します。下図のように、オートフィル機能を使うと簡単に作成できます。

xの値の入力

3. f(x) の値を作成します。Excel 2010 以降では、カイ二乗分布の関数がCHISQ.DISTとして標準で搭載されています。この関数の引数は3つあり、左から順に「xの値」、「自由度」、「出力形式」となっており、以下のようにセルに入力します。

=CHISQ.DIST(B6,$B$3,FALSE)

なお、この式の作成には注意点が2つあります。

  1. 自由度のセルに対しての参照は絶対参照としてください。セルC6 を他のセルに貼り付けたときに参照先が変わらないようにするためです。
  2. Excel のCHISQ.DIST関数は「出力形式」の入力によって返す値が異なり、「TRUE」で累積分布関数を、「FALSE」で確率密度関数を返すようになっています。今回は確率密度関数のグラフを出力したいので「FALSE」と入力します。

f(x) の式の入力

4. セルC6 の数式をf(x) の他のセルにも入力します。セルの右下の角にマウスポインタを当ててポインタの形が+に変わったら、そのままダブルクリックします。

f(x)の値の入力

完成したデータは下図のようになります。

カイ二乗分布曲線のデータ

グラフの作成

5. セル範囲「B5:C86」を選択後、[挿入]タブから[グラフ]メニューの[散布図またはバブルチャートの挿入]を選択し、[散布図(平滑線)]を選択します。

[グラフの種類]ウインドウ

6. グラフ中の[グラフタイトル]を選択し、グラフタイトルを入力します。

グラフタイトルの入力

この時点でグラフは下図のようになります。

グラフ(書式設定前)

7. 適宜、数値軸の最小値の設定などを行い、下図のようなグラフが完成します。

カイ二乗分布曲線のグラフ

曲線下の領域の塗りつぶし

8. 塗りつぶしたい領域のxとf(x) のデータを手順2~4と同様に作成します。今回はxが20以上40以下の範囲を0.25刻みで作成しました。

塗りつぶし用データ

9. グラフの余白で右クリックして[データの選択]ウィンドウを開きます。「凡例項目(系列)」で系列の[追加]を選択し、「系列Xの値」と「系列Yの値」の範囲に作成したデータの範囲を指定します。

[データの選択]ウィンドウ

10. グラフを選択した状態で、メニューに現れる[グラフツール]メニューから[書式]タブを選択して、「系列2」を選択し、[選択対象の書式設定]をクリックします。

[書式]タブ

11. ウインドウ右側に現れた書式設定ウィンドウから、[塗りつぶしと線]を選択し、「線」を[線なし]に設定します。

「データ系列の書式設定」ウインドウ

12. グラフを選択し、グラフエリア右上に表示される「グラフ要素」メニューから、[誤差範囲]のチェックボックスをクリックします。

グラフ要素メニュー

13. 10と同様にして、「系列2 X誤差範囲」を選択し、[選択対象の書式設定]をクリックします。「終点のスタイル」を[キャップなし]とし、「誤差範囲」を[固定値]とし、値に「0」と入力してください。

[データ系列の書式設定]ウィンドウ[X誤差範囲]タブ

14. 10と同様にして、「系列2 Y誤差範囲」を選択し、[選択対象の書式設定]をクリックします。「方向」を[負方向]に、「終点のスタイル」を[キャップなし]に、「誤差範囲」を[固定値]の「1」に設定し、[OK]をクリックします。固定値は、曲線からX軸までの距離よりも大きい値を設定してください。

[データ系列の書式設定]ウィンドウ[Y誤差範囲]タブ

以上の手順により下図のようなグラフができました。xの値の刻みを小さくしたり、誤差範囲の線の太さを変えることで、塗りつぶす領域を濃く見せることもできます。

カイ二乗分布曲線のグラフ






Excel 2003 を用いた場合

データの作成

1. カイ二乗分布曲線のグラフ用データを作成します。下図のように自由度、自由度/2、x、f(x) の欄を用意します。今回は自由度を10とし、自由度/2の欄に自由度を2で割る数式を入力をします。

データ範囲の作成

2. カイ二乗分布に従う確率変数は0以上の値をとるので、xの値を0から0.5刻みで40まで作成します。下図のように、オートフィル機能を使うと簡単に作成できます。

xの値の入力

3. f(x) の値を作成します。先ほどのカイ二乗分布の式をセルに入力します。

=1/(2^$C$3*EXP(GAMMALN($C$3)))*B6^($C$3-1)*EXP(-B6/2)

なお、この式の作成には注意点が2つあります。

  1. 自由度/2のセルに対しての参照は絶対参照としてください。セルC6 を他のセルに貼り付けたときに参照先が変わらないようにするためです。
  2. Excel のGAMMALN関数はガンマ関数の自然対数を返すので、EXP(GAMMALN( ))として、ガンマ関数の値を求めます。
f(x) の式の入力

4. セルC6 の数式をf(x) の他のセルにも入力します。セルの右下の角にマウスポインタを当ててポインタの形が+に変わったら、そのままダブルクリックします。

f(x) の値の入力

完成したデータは下図のようになります。

カイ二乗分布曲線のデータ

グラフの作成

5. セル範囲「B5:C86」を選択後、「グラフウィザード」ボタンをクリックします。左側の「グラフの種類」の欄で[散布図]を選択し、右側の「形式」の欄で[データポイントを平滑線でつないだマーカーなしの散布図]を選択して、[次へ]をクリックします。(下図左参照)

6. [グラフの元データ]ウィンドウではこのまま[次へ]をクリックします。(下図右参照)

[グラフの種類]ウィンドウ [グラフの元データ]ウィンドウ

7. [タイトルとラベル]タブで「グラフタイトル」を入力します。(下図左参照)

8. [凡例]タブで[凡例を表示する]のチェックを外し、[完了]をクリックします。(下図右参照)

[グラフオプション]ウィンドウ[タイトルとラベル]タブ [グラフオプション]ウィンドウ[凡例]タブ

この時点でグラフは下図のようになります。

グラフ(書式設定前)

9. 適宜、目盛り線のクリア、グラフエリアの領域の色の設定、数値軸の最小値の設定などを行い、下図のようなグラフが完成します。

カイ二乗分布曲線のグラフ

曲線下の領域の塗りつぶし

曲線下の一部の領域を塗りつぶす場合は手順10以降をご覧下さい。

10. 塗りつぶしたい領域のxとf(x) のデータを手順2~4と同様に作成します。今回はxが20以上40以下の範囲を0.25刻みで作成しました。

塗りつぶし用データ

11. グラフの余白で右クリックして[元のデータ]ウィンドウを開きます。[系列]タブで系列の[追加]を選択し、「Xの値」と「Yの値」の範囲に作成したデータの範囲を指定します。

[元のデータ]ウィンドウ

12. グラフを選択した状態で、メニューより[表示]→[ツールバー]→[グラフ]を選択して、「グラフ」ツールバーを表示します。

「グラフ」ツールバー

13. 「グラフ」ツールバーを利用して「系列2」の書式設定ウィンドウを開きます。「パターン」タブで「線」を[なし]に設定します。(下図左参照)

14. [Y誤差範囲]タブで「表示」を[負方向]に、「誤差範囲」を「固定値」で[1]に設定し、[OK]をクリックします。固定値は、曲線からX軸までの距離よりも大きい値を設定してください。(下図右参照)

[データ系列の書式設定]ウィンドウ[パターン]タブ [データ系列の書式設定]ウィンドウ[Y誤差範囲]タブ

以上の手順により下図のようなグラフができました。xの値の刻みを小さくしたり、誤差範囲の線の太さを変えることで、塗りつぶす領域を濃く見せることもできます。

カイ二乗分布曲線のグラフ

ダウンロード

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最終更新日:2015.4.6

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