>
エクセル統計やMicrosoft(R)Excel を使って、実際にデータ分析を行うための知識やアイデアを紹介します。
現在位置 : 統計WEB|統計解析事例|エクセル統計2012 - 重回帰分析
※ このコンテンツは「エクセル統計2012」を用いた解析事例です。
下図のデータは、野球選手20人について球速、遠投、懸垂、握力を測定した結果です。エクセル統計を用いて重回帰分析を行い、球速に影響を与える要因とその影響度を調べます。

まず、データ範囲のラベルを選択します。目的変数のラベル「球速」(C3)を選択後、[Ctrl]キーを押しながら説明変数のラベル「遠投」「懸垂」「握力」(D3:F3)を選択します。

続いて、メニューより[エクセル統計]ー[多変量解析]ー[重回帰分析]を選択します。目的変数と説明変数が設定済みでダイアログが表示されます。
![[重回帰分析]ダイアログ[変数]タブ [重回帰分析]ダイアログ[変数]タブ](../img/ex_6_3.gif)
[変数選択]タブで[方法]を「増減法」に、[変数選択の過程を出力する]をオンにします。
![[重回帰分析]ダイアログ[変数選択]タブ [重回帰分析]ダイアログ[変数選択]タブ](../img/ex_6_4.gif)
[オプション]タブで[予測値を出力する]、[予測値の区間推定を出力する]、[回帰診断の統計量を出力する]、[不均一分散の検定を出力する]をオンにします。[OK]ボタンをクリックして重回帰分析を実行します。
![[重回帰分析]ダイアログ[オプション]タブ [重回帰分析]ダイアログ[オプション]タブ](../img/ex_6_5.gif)
出力内容の目次がハイパーリンク付きで出力されます。

「有効ケース」、「目的変数のみ不明」、「説明変数のみ不明」、「ともに不明」、「全体」の件数および割合が出力されます。「有効ケース」が分析対象となります。

各変数の件数、平均、不偏分散、標準偏差、最小値、最大値が出力されます。

各変数間の相関係数が行列形式で出力されます。

線形結合している変数の有無と変数選択の設定内容が出力されます。

変数選択の各ステップで回帰式の精度を表す指標と変数選択により投入または除去された説明変数が出力されます。

変数選択の各ステップで回帰式に含まれる説明変数の偏回帰係数や偏回帰係数の有意性の検定の結果などが出力されます。


変数選択の各ステップで回帰式に含まれない説明変数の有意性の検定の結果が出力されます。P値が最小の説明変数のP値が「P_in」(0.20)より小さい場合、その説明変数が回帰式に投入されます。

変数選択の各ステップで分散分析を行った結果が出力されます。分散分析の帰無仮説は「回帰変動は0である(偏回帰係数はすべて0である)」です。よほどあてはまりが悪い場合を除いて帰無仮説は棄却されます。決定係数は、回帰変動の偏差平方和を全体変動の偏差平方和で割った値です。

変数選択の最後のステップにおける回帰式の精度、回帰式に含まれる変数、回帰式の有意性の検定(分散分析)が出力されます。
変数選択の結果、説明変数「握力」はモデルから除かれました。自由度修正済み決定係数は0.3857で高いとは言えませんが悪くない値です。また、「遠投」「懸垂」「定数項」はいずれも有意性検定のP値は0.05未満となっています。

横軸に目的変数の観測値、縦軸に目的変数の予測値をとった散布図が出力されます。プロットが対角線近くに集中していれば、モデルのあてはまりが良いと言えます。
また、残差プロットも出力され、縦軸が0の目盛線付近にプロットが集中していれば、モデルのあてはまりが良いと言えます。
![]() |
![]() |
目的変数の観測値(元データ)と予測値、予測値の95%信頼区間が出力されます。先ほどの目的変数の観測値と予測値の散布図は、このデータを用いて作成しています。

残差を分析するのための統計量として、残差、標準化残差、スチューデント化残差、影響力を分析するための統計量として、Cookの距離、てこ比が出力されます。
No.14のケースは、スチューデント化残差が2を超えており、Cookの距離も4/20=0.2を超えているので、外れ値の可能性があります。散布図でも集まりから少し離れた右下に位置しています。

重回帰分析では、すべての誤差項の分散が等しいことを仮定しています。Breusch-Paganの方法とWhiteの方法により不均一分散の検定を行った結果が出力されます。帰無仮説は「全ての誤差項の分散は等しい」、対立仮説は「少なくとも1つは分散の異なる誤差項がある」です。
有意水準を5%とすると、いずれの方法でも帰無仮説は棄却されません。

※ 掲載している画像は、エクセル統計による出力後に一部書式設定を行ったものです。
この解析事例のExcel ファイルのダウンロードはこちらから → example_6.xls
→ トップに戻る
最終更新日:2012.8.3